春になると肌が荒れる・・・最近増えている花粉皮膚炎

花粉の飛んでそうな山林

 

春の時期になると何か肌がムズムズ、ピリピリしたり、かゆくなったり赤く炎症したり・・・

 

それ、花粉による肌荒れの可能性が高いです。最近、この花粉が原因の皮膚炎を発症する方が本当にふえているんです。

 

花粉症といえば鼻や目の症状が思い浮かびますが、花粉皮膚炎も症状が皮膚に出てるだけでその原理は同じです。

 

私も悩みの種になってる花粉での肌荒れについて、いろいろ細かく調べてみましたので、ぜひご覧になってみてくださいね!

 

 

花粉による肌荒れ(花粉皮膚炎)の特長や症状は

「春ってワクワクする季節だよねー」という楽しそうな人とは対照的に「春ってムズムズする季節でしょ」と思っている方も多いと思います。

 

アレルギー体質の人にとっては、毎年春は身構えてしまうシーズンですね。

 

花粉症というとくしゃみ・鼻水・目のかゆみなどが代表的ですが、花粉の影響によって起きる肌荒れも花粉症のひとつで、「花粉皮膚炎」と呼ばれています。

 

花粉皮膚炎の原因となる主な花粉は春に多いスギで、2月〜4月にスギ花粉が飛散することから皮膚炎の症状もこの期間に集中することが特徴です。ブタクサやヨモギなど秋の花粉にも反応がある場合は10月〜12月にも症状が現れます。

 

次のような症状が季節限定&顔や首などの露出部分限定で現れることが他の皮膚炎との違いです。

 

花粉皮膚炎ならではの特長

・肌の乾燥。白く粉を吹く
・痒みや赤みがある。目の周りなど特に皮膚の薄い部分は腫れてしまうことも
・マスクやストール、洋服が触れるとチクチクする
・化粧品が沁みる。
・赤く小さな湿疹がプツプツと複数できる

 

花粉が身体に入る、付着することでどんな反応が起きている?

花粉やハウスダストなどアレルギー反応を起こす原因となる異物を抗原と呼びます。

 

抗原が体に侵入した時に、体内の細胞がそれを攻撃して追い出すことで身体を守るという免疫機能が人間には生まれながらに備わっています。

 

反応する必要のないものを異物と認識したり、過剰に攻撃してしまう状態をアレルギー反応と呼んでいます。花粉を抗原として追い出そうとした結果がくしゃみや鼻水など花粉症の症状というわけです。

 

アレルギー体質の人の体内は生真面目で、頑張りすぎていたのですね。

 

やっかいなのはヒスタミンの働き

抗原が何度か侵入した際に、それはどのような特徴だっかのか免疫細胞が記憶し、次に侵入した時にはすぐ捕らえられるように抗体という飛び道具を作り、兵士である肥満細胞に装備させます。

 

抗体は指定された形の抗原が侵入すれば、抗原に付着して、結合している肥満細胞に戦闘開始の合図を送ります。

 

合図を送られた肥満細胞が活性化するとヒスタミンという物質を振りまきます。

 

このヒスタミンは血管を広げて炎症を起こす作用があり痒みの元でもあるので、肥満細胞と異物の戦地は赤くなったり、痒くなったり、浮腫んだり、熱を持ったりするのです。

 

肌のバリアが弱ることで症状はより顕著に

花粉に対する免疫反応が皮膚で起きたものが花粉皮膚炎です。本来なら花粉のような大きな物質は角質から侵入することができません。

 

しかし、お肌のバリア機能が弱っている状態なら侵入できてしまうのです。

 

花粉症だと鼻水や涙目などで顔を擦ってしまう機会が増えますね。冬に乾燥した肌から春風がさらに水分を奪ってしまい乾燥が進みます。このような摩擦や乾燥でお肌のバリアが弱くなり、花粉の侵入を許してしまいます。

 

角質層に存在する潤いの元、セラミドや天然保湿因子が元から少ない人や、生まれつき肌が薄い人もお肌のバリア機能が落ちやすいため、お肌にアレルギー症状が出やすくなります。

 

大人になって急に花粉症になることもある

実は花粉症は20代〜30代をピークに発症するというデータがあります。

 

先ほど、身体の中で抗体が作られるという話をしましたね。身体に抗原が入る度に免疫細胞が抗体を作り出すのですが、花粉症となって症状が現れるまでにはその花粉特有の抗体がある程度作られて蓄積される必要があります。

 

体内に花粉の抗体を溜めておくバケツがあるとイメージしてみてください。このバケツに溜まった抗体が溢れ出した時が花粉症の始まりです。

 

本人にとってはまるで急に花粉症になったように感じますが、何のことはなく、身体の中では長い期間準備していただけです。

 

潜伏期間は長くて30年!?

抗原に接する時間が長く、量が多いほど、抗体は産生されます。スギなど特定の花粉は1年の中で数か月しか接しない抗原なので、アレルギー症状の発生までに20年〜30年かかると言われているため、大人になってから発症する人もたくさんいます。

 

花粉が多く飛散する地域にいれば、それだけ花粉症になるのも早まります。

 

花粉症になるまでの期間には、抗体を溜めるバケツの大きさにもよります。生まれつきのサイズもありますが、生活環境も大きく影響しています。

 

ストレスや過労で身体が弱っていたり、偏食や化学調味料の多い加工食品ばかり食べていると、バケツの容量を小さくしてしまいます。仕事でかなり無理をした年に花粉症やその他のアレルギーを発症した方も少なくないのではないでしょうか。

 

これ、明らかにストレスが発症を早めています。アレルギー体質の人は様々な抗原に対して抗体を作りやすく、反応も早いので、すぐにバケツがいっぱいになって症状が出ます。

 

花粉皮膚炎については、肌の乾燥によるバリア機能の低下が発症に大きく影響しています。お肌のバリア機能が落ちる原因は涙や鼻水、春風だけではありません。

 

角質層にいる潤いの元、セラミドは年齢とともに減少していき、30代では20代の約80%、40代で約60%、50代で約40%まで減少します。

 

年齢とともにお肌も乾燥しがちになり、今までガードできていた花粉の侵入を許してしまったことから大人の花粉皮膚炎が始まることもあります。

 

花粉症対策は早めのほうが効果的な理由は?

花粉の季節というと暖かい春のイメージですが、アレルギー体質で日頃から敏感になっている方にとっては年明けくらいからムズムズを感じてしまうのですよね。

 

地域によって差がありますが、早いところでは1月くらいから微量の花粉は飛んでいます。

 

花粉症の症状を最小限にするためには、初期療法と言って花粉が飛び始める2週間ほど前からアレルギーを抑える薬を使い始めると良いと言われています。

 

症状の原因になっている物質は肥満細胞から出るヒスタミンということをお話しましたね。花粉に対する免疫反応は瞬時なので、抗体が花粉を感知すれば瞬間的にヒスタミンが放出されます。

 

抗アレルギー薬はこのヒスタミンの分泌や働きを抑える作用があるので、ヒスタミンがばら撒かれてしまう前に薬を服用していることが大事なのです。

 

ぽかぽか陽気の頃には病院も患者さんでいっぱいですね。今年はまだ肌寒いうちに耳鼻科や皮膚科を受診して対策を始めましょう!

 

花粉での肌荒れ時にスキンケアで気をつけたいことは?

花粉症皮膚炎が辛い時に大切なことは、「皮脂を取り過ぎない」、「刺激を与えない」の2点です。

 

朝の洗顔は36℃前後のぬるま湯で洗顔料を使わずに、「顔を洗う」というより「ぬるま湯で顔を流す」ようにします。タオルは顔の上で滑らさず、トントンと当てるようにして水分を拭き取りましょう。

 

夜の洗顔ではメイクを落とす必要がありますよね。メイク落としは低刺激のもの、皮脂を取り過ぎてしまうオイルタイプよりも、クリームタイプかミルクタイプがおすすめです。

 

ダブル洗顔不要タイプが良いですね。薄化粧なら、普通の乳液をクレンジングミルクとして使うこともできます。乳液に含まれる油分が保湿しながらメイクを優しく落とします。

 

洗顔後のケアはワセリンを効果的に活用!

洗顔後は、化粧水→美容液→乳液→クリーム→オイル→……という「重ねるスキンケア」を日頃行っている方が多いと思います。

 

お肌が敏感になっている時は触ること自体が刺激になってしまうので、化粧水→白色ワセリン、または白色ワセリンのみが無難です。

 

白色ワセリンとは、通常のワセリン(黄色ワセリン)を精製して不純物を取り除いたもので、刺激が少なく、お肌から水分を蒸発するのを防ぎます。

 

お肌が敏感になっている時にも使いやすい低刺激の保護膜ですが、ひどい状態だとそれでも反応することがあります。

 

そのような場合には白色ワセリンをさらに精製したプロペトやサンホワイトがあるので、皮膚科で相談してみてくださいね。

 

この「重ねるスキンケア」、日本や韓国などアジア圏では一般的ですが、北米では洗顔後すぐに保湿クリームや保湿オイルを塗り、1〜2ステップでスキンケア終了です。

 

文化の違いもありますが、在米の筆者の推測では、アジア圏より乾燥している北米地域と白人の薄い皮膚に適したスキンケアとして確立されたのではないかと思っています。

 

アメリカに来ても重ねるスキンケアを続けていたのですが、乾燥の強い気候で敏感肌の状態になってしまいました。

 

そこで現地の重ねないスキンケア法に切り替えたところ、肌のヒリヒリが落ち着くという体験がありました。自分の手まで刺激になってしまうのですね。

 

お肌が過敏になっている時は極力触らないでそっとしておく、ということも重要です。様子を見ても回復が見られない場合には皮膚科で適切な治療を受けましょう。